ぼくらは生れ変わった木の葉のように 公演情報 Liveoak企画「ぼくらは生れ変わった木の葉のように」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     脚本選び、演出、演技、効果何れも素晴らしい! 華5つ☆
    随分昔に脚本は読んでいたが、舞台を観たのは初。60分、のめり込んで拝見。

    ネタバレBOX

     清水邦夫の作品には多くの詩が引用されていることは、演劇ファンなら自明のことである。今作のタイトルもギンズバークの詩から採られている。
     下手にテーブルと椅子、テーブル上にはグラス等。大学教授の家のリビングルームである。板ほぼ中央に壁を突き破って突っ込んだ車。オープニングは若い2人の男女が騒ぎながら乗車している。かなりノッている。と、いきなり事故った。事故車からは若い男が這い出し眼鏡を探している。極端な近眼である。同乗の女は腰を挟まれて暫く脱出できなかったが2人とも怪我らしい怪我はしていない。車は家屋の壁を破って止まったのである。だが住人3名は車に突っ込まれた瞬間こそ腰を浮かせたものの一向に動じる気配が無い。それどころか眼鏡を探す男と度数がほぼ同じ妻の妹は眼鏡を外し男に貸す。親切この上ない。歓待する構えである。住民は教授夫妻及び妻の妹。
     騒がないことや、妹の言では夫妻が事故った2人を泊めようと考え2階の部屋をその為に片付け、布団の用意迄しているらしい。そのうち、教授一家は詩や「ハムレット」の台詞の遣り取り等を初め、飛び込んだ2人にも台詞を何か言うように要請する。男は毛沢東の語った戦陣訓や左翼理論家の述べたフレーズ等を述べる。この遣り取りは劇作家・清水邦夫の面目躍如たる傑作チョイスである。引用されるリルケ、シェイクスピアといった天才たちの作った言の葉の一節及び毛沢東、ホーチミン、カストロ等革命家たち左翼の言説が奇妙にも極めて上手く繋がり新たな感興を生み出してゆく点だ。役者陣の演技の良さ、演出の巧みと的確な効果の威力で優れたシナリオが瑞々しくまた時に極めて鋭く日本という「国」の体たらくの悲惨を描く点だ。
     作品は1972年初演だが古びるどころか益々日本という植民地の体たらくをハッキリ示している。気付かないだろうか? 現時点で起こっている戦争・紛争とその背景で蠢く者達の冷徹で力任せで残忍な思考や行為に。現時点での世界情勢が第2次世界大戦前に極めて似ている状況に。このような状況に於ける大多数の民衆のメンタリティーと正鵠な視座を避ける風潮に。

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    2025/01/21 01:36

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  • Hakkaさま
    コメント有難うございます。
    こちらこそ今後ともよろしくお願いします。
    また、皆さんの素晴らしい公演を拝見したく
    存じます。皆々さまのご健勝、ご活躍を祈っております。
                         ハンダラ 拝

    2025/01/21 12:46

    ご観劇有難うございました。また素敵なコメントも今後の励みになります。今後とも宜しくお願い致します。

    2025/01/21 01:46

    皆さま
    遅くなりましたがアップしました。
    ご笑覧下さい・
               ハンダラ 拝

    2025/01/21 01:37

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