ぼくらは生れ変わった木の葉のように 公演情報 ぼくらは生れ変わった木の葉のように」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-12件 / 12件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    清水邦夫の初期三篇が収録された、文庫本(ハヤカワ演芸文庫)を図書館で借りて読んでからの観劇…セリフや結末がわかっていても、演出,演技が素晴らしく、面白い不条理劇に仕上がっていました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     脚本選び、演出、演技、効果何れも素晴らしい! 華5つ☆
    随分昔に脚本は読んでいたが、舞台を観たのは初。60分、のめり込んで拝見。

    ネタバレBOX

     清水邦夫の作品には多くの詩が引用されていることは、演劇ファンなら自明のことである。今作のタイトルもギンズバークの詩から採られている。
     下手にテーブルと椅子、テーブル上にはグラス等。大学教授の家のリビングルームである。板ほぼ中央に壁を突き破って突っ込んだ車。オープニングは若い2人の男女が騒ぎながら乗車している。かなりノッている。と、いきなり事故った。事故車からは若い男が這い出し眼鏡を探している。極端な近眼である。同乗の女は腰を挟まれて暫く脱出できなかったが2人とも怪我らしい怪我はしていない。車は家屋の壁を破って止まったのである。だが住人3名は車に突っ込まれた瞬間こそ腰を浮かせたものの一向に動じる気配が無い。それどころか眼鏡を探す男と度数がほぼ同じ妻の妹は眼鏡を外し男に貸す。親切この上ない。歓待する構えである。住民は教授夫妻及び妻の妹。
     騒がないことや、妹の言では夫妻が事故った2人を泊めようと考え2階の部屋をその為に片付け、布団の用意迄しているらしい。そのうち、教授一家は詩や「ハムレット」の台詞の遣り取り等を初め、飛び込んだ2人にも台詞を何か言うように要請する。男は毛沢東の語った戦陣訓や左翼理論家の述べたフレーズ等を述べる。この遣り取りは劇作家・清水邦夫の面目躍如たる傑作チョイスである。引用されるリルケ、シェイクスピアといった天才たちの作った言の葉の一節及び毛沢東、ホーチミン、カストロ等革命家たち左翼の言説が奇妙にも極めて上手く繋がり新たな感興を生み出してゆく点だ。役者陣の演技の良さ、演出の巧みと的確な効果の威力で優れたシナリオが瑞々しくまた時に極めて鋭く日本という「国」の体たらくの悲惨を描く点だ。
     作品は1972年初演だが古びるどころか益々日本という植民地の体たらくをハッキリ示している。気付かないだろうか? 現時点で起こっている戦争・紛争とその背景で蠢く者達の冷徹で力任せで残忍な思考や行為に。現時点での世界情勢が第2次世界大戦前に極めて似ている状況に。このような状況に於ける大多数の民衆のメンタリティーと正鵠な視座を避ける風潮に。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    感想遅くなりました。面白かったです。不条理劇は時々拝見しますが分かりやすかった方だと思います。それも、役者の皆さんの素晴らしい演技がそうさせたのかもですね。熱演でした。また拝見したいと思います。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    不条理劇でしたが
    まぁ納得のできる範疇での
    不条理だったかなぁと
    ただ自分的には
    何となく消化不足に感じた
    1時間の作品

    ネタバレBOX

    突っ込んだ車が
    そのまま壁に刺さって
    家の一部化して
    乗ってた男女も
    そのまま家の住人にーと
    ホンに不条理

    ただ人死にがあり
    ラスト一葉落とすことで
    物語の終結が暗く悪そうと
    暗示されるのでした
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    日常と非日常が交差して生まれた奇妙な世界、その歪みこそ不条理なのかもしれない。そして途中からハムレットなど劇中劇を挿入することで、歪んだ世界観が一層印象的になる。同時に、劇中ワークショップを観ているような錯覚、そこに公演そのものと 劇中劇という二重の意味での熱演を見るようだ。その演技力は、「円熟み溢れる俳優達」の謳い文句の通りで堪能した。
    (上演時間1時間10分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、中央から上手にかけて車が壁を突き破って屋内に入った光景、上手に揺り椅子、下手はタイニングテーブルセット。このセットによって、日常と非日常が同居したことを表しているようだ。

    物語は説明にある通り、男女が運転する車が ある家へ激突したところから始まる。その家には大学教授と妻、その妹の3人が住んでいた。この家族は淡々と日々変わらぬ暮らしをしていた。一方、男女は定住することなく車で移動しながら 日々変化のある暮らし。その平静と刺激的な生活スタイルが交差したことによって、お互いの暮らしが影響し合う。いや正確には 男女が この家族によって翻弄され出す。2人にしてみれば家を半壊した弱みがある。にも拘らず歓待されるという薄気味悪さ、居心地の悪さが じわじわと精神を追い詰める。自分たちの生活スタイルが侵されていく怖さ。まさに不条理の世界ではなかろうか。

    劇中での歌は魅せるといった感じで、一瞬にして抒情的な雰囲気を醸し出し 不穏な空気を和ませる。舞台美術も、その状況を一瞬にして知らしめる巧さ。壊れた車の座席に座って、妹役のHakkaさんが楽器を奏で歌う。その時の佇まいが、何故か劇中から抜け出して 情況を俯瞰しているような。

    さて前説で、この物語の背景は1970年代と言っていたが、その頃は一時の学生運動は下火になっていたと思う。そう考えた時、何らかの刺激を欲していた時期なのかもしれない。毛沢東 云々の台詞はそんな名残を思わせる。
    物語は、そんな世相をこの家における1か月間の様子に重ね、緊張と迫力、弛緩と可笑しみといった情景として描いているようで面白かった。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/01/19 (日)

    不条理劇、その声量に満席の観客が飲まれてました。Hakkaさんの演技だけでない才にファンになってしまいました。

  • 実演鑑賞

    面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    不条理劇はいつも身構えて観てしまうのですが、前説での「不条理劇はコントです」の発言に安心して観劇。演劇オタクの監禁コント、妙に納得してしまいました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    前説から少しお堅い話かと予想しましたが、absurdityな話でしたね。

    ネタバレBOX

    会話がかみ合わないのが痛快です。すれ違うセリフがどれも濃厚で、よりいっそう面白さを引き立てていました。最後がどういう結末にたどりつくのか、さらなる続きを期待してしまいました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    怪し気で不思議な雰囲気の中、役者さんの熱演が素晴らしかったです。
    可笑しさと恐怖と何とも言えない狂気という感じ・・。
    不条理劇は難しく感じますが、分からなくていいのかもしれないと感じました。
    面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    漫才の人が前説して不条理劇と言ったので、モヤモヤするかなと思ったけど、面白かった。すれ違いを楽しめた。
    妹役の人の台詞の声がとても心地好かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白かったです。不条理劇、いいですね^^ 吉田戦車の漫画に出てきそうな家族で「こいつら相手じゃ話つうじねー 拉致られてこの家から出られねぇー」と思いながら観ていました。劇の後半ではハムレットがいい感じでスパイスになっていたかなーと。あと、出迎えを演出家の菊池さんがされていたかと思うのですがちょっと恐縮でした。それと、松井みどりさんの演技を以前『嗤う伊右衛門』で観たのですが、今回は演技のテイストが違っていて「ほぉーー」と思いました。素敵な時間をありがとうございました。

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