ZOKKYののぞき部屋演劇祭2010 公演情報 ZOKKY「ZOKKYののぞき部屋演劇祭2010」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    神経細胞に効く。
    性年団リンク・竿☆組「来い!如意棒達」、妄想組曲「組曲「妄想」」、当日券でmicroZOKKY「エロスの解剖」を体験。
    今回は余計なことは何も考えないでただただ圧倒されてきました。
    感想はシンプルに大満足。このひとことで充分です!笑
    ちなみにmicroZOKKY「エロスの解剖」は 岡田あがささんの歌う同タイトルのCDを購入された方は絶対に観たほうがいいとおもいます!

    ネタバレBOX

    ■性年団リンク・竿☆組「来い!如意棒達」

    ある時を境に某所に刺さった釣竿と共に生きることになった沙織(石井舞)は
    漁師の早乙女(和知龍範)にスカウトされてマグロ漁船に同乗し、太平洋沖へ出発。
    荒れ狂う波に揉まれ海水が顔面を直撃するなか、見事黒マグロの一本釣りに成功した彼女はマグロ漁船は男の世界という固定観念の撤廃に一役買うと同時に、男女の境界をも超える・・・。

    生きる意味を見失っていたひとりの女の子がマグロ漁業に出会い、困難を乗り越えて生きる価値を見つけるまでの魂の成長を描いたハートウォーミングストーリーでもあったような。だからでしょうか。底なしにすがすがしかったです。

    しかし冒頭の、沙織の苦悩、釣竿ヒストリーのモノローグは、眼力で呪い殺す幽霊のような形相の顔面どアップでしれっと目を合わせてくるのでギョっとしましたが、チャーミングなトラップだったようで安心しました。笑

    また、沙織に竿の振り方をレクチャーする早乙女の背後で、果敢に竿を振っていた乗組員の橘(松本隆志)が、荒波に飲まれ海へ投げだされる様は、男のロマンの幕引きを無言で象徴しているようでした。


    ■妄想組曲「組曲「妄想」」

    こども相談室にやってきた男(原田紀行)の悩みは、自分が6歳児だということを周囲は誰も信じてくれないこと。
    それもそのはず。彼はどうみても大人の男。しかし心は子どものままで6歳から精神面の成長がとまっている。
    困ったひとね・・・と言いつつも男の無意識下に眠るトラウマを解きほぐすかのようにして、女(葛木英)はやさしくカウンセリングをはじめる・・・。

    多くを語らなくとも男と女がいればいづれふたりは無言で見つめ合うことをはじめるだろうことを、淡い幻影のなか、丁寧に紡いでいるようにおもえました。
    みえないふたりの呼吸が不思議な残像として、胸に残っています。


    ■microZOKKY「エロスの解剖」

    KIKKYを体験した小部屋。部屋に入ると仰向けに寝るよう指示される。
    加えて『男性目線で観ること』という諸注意も。了解した後、透明の筒が渡された。
    両手で筒を囲い利き目にあてて、もう片方の目を閉じる。

    白衣を着たふたり(柴田ヂュン&三谷奈津子)が『眼』を覗く。
    こちらは勿論、覗かれている・・・。
    まさに『マイクロ』な覗き。笑

    どうやら『眼』は2階の女子トイレの便器のなかでみつかった謎の生命体であるらしい。
    研究員の彼らはそう話している。そして挑発してくる。気が気でない。

    やがて、『男性目線で観ること』の意味が判明。
    熟女の痴態・・・に『眼』が泳いだ。笑
    ラストのオチも・・・・・笑った。

    シュールでナンセンスな5分間のSFと、普遍的なエロスの真意に迫る離れ業。
    細胞レベルで響かせる「エロスの解剖」に恐怖を覚えました。
    今回の演劇祭で体験したなかでこの作品が動揺指数&ラブ度数がマキシマムでした。

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    2010/09/18 22:27

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