天保十二年のシェイクスピア 公演情報 東宝「天保十二年のシェイクスピア」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    初演は1974年、出口典雄演出で休憩込み4時間30分(270分)とされている。
    再演は2002年、いのうえひでのり演出で第一幕85分休憩25分第二幕115分(全長225分)。
    2005年版は蜷川幸雄演出で第一幕120分休憩20分第二幕100分(全長240分)。
    2020年版は藤田俊太郎演出で上演時間約3時間35分(全長215分)、第一幕100分休憩20分第二幕95分。
    今回も基本的に2020年版に準じているが何か違って見えた。

    前回2020年版は二回観ている。
    今回はS席が15000円。「誰が買うのか?」と思っていたが思わず自分が買ってしまった。

    魔女と飯炊き婆を演じた梅沢昌代さんが流石の仕事。
    木場勝己氏は作品の文鎮。

    ネタバレBOX

    配役に違和感。佐渡の三世次がカッコ良すぎる。前回の高橋一生の方が気味悪かった。浦井健治氏のメイクもせむしも美形悪役メイク。誰にも相手にされない薄気味悪さがないとピカレスク・ロマンには到底ならない。

    前回一番好きだったのは魔女の惚れ薬によってきじるしの王次にメロメロにされたクールな女渡世人お光(唯月ふうかさん)が王次を見た途端、「王次〜!!チュキー!チュキチュキチュキー!」と飛びつくシーン。その変わり身振りが見せ場の一つだった。今回はそのくだりが変更されていた。そこが一番観たかった・・・。
    前回の王次役は浦井健治氏、今回は大貫勇輔氏。松方弘樹の若い頃と原田龍二が合わさった雰囲気。悪くないんだが女衒、色事師のキャラとしては弱い。ホストの雰囲気の浦井健治氏がハマリ役だった。

    話の流れとしてはオリジナルの通りなのだが、登場人物の感情の流れ、それを観ている観客の感情の流れが断線してしまっている。こうなると完全版が観たくなる。

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    2024/12/10 21:52

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