満足度★★★
みた
親子、友人、兄弟、夫婦、恋人、、、と様々な人間関係が出てくる、関係性の見本市みたいな物語。
そのバランス感覚はすごいかもと思ったけれど、地味な物語であるから、それで2時間超もかかってしまうのではどうなのだろうとも思った。
また、中盤を越すまでずっと一速だったのが、終盤に近づくにつれ、二速を飛ばして三速に入ったような唐突さが何度かあった。
2時間走れない構造の車だったのか、運転手が飽きたのかは分からなかった。
物語を牽引しているのは西山水木。この人の芝居を初めて見たけれど、主宰劇団の公演も見に行ってみようと思った。
中盤、父と長男が庭で語り合う場面で、それはたぶん重要な場面の一つなのだけど、特にスポットをあてるわけでもなく音楽を流すわけでもないのが良かった。役者の力と科白の力にゆだねている。
ホームドラマというのは、ひとつの分類と思っていたけれど、分類と言うよりはもっと大きな容器で、そのなかにラブストーリーからサスペンスからハードボイルドからを容れることができるのだなあという感想。
最後の科白は素晴らしかった。