シオンの眠るとき 公演情報 縁劇ユニット 流星レトリック「シオンの眠るとき」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    持田千妃来さん出演の花チーム。
    月チームを観劇済みなので、複雑な人物関係は頭に入っています。余裕を持って楽しむことができました。

    主役の蛍火(けいか)役の鈴木翔吾さん。月チームの岡さんとは表情がぜんぜん違って見えました。表情の作り方が違うのかな。どちらが良いということはないですが、それぞれ個性があって良かったです。

    劇団6番シードの椎名亜音さんと藤堂瞬さんが夫妻の役ということで息ぴったり。
    椎名さんは何度も拝見していますが最近では5月の「ほぼほぼ心霊スポット」での豪快な演技が印象的でした。激しい感情表現がほんとにお上手で、今回もさすがでした。
    藤堂さんも何度も拝見しています。もっともお気に入りは2019年の「熱海殺人事件」の「水野朋子物語」で、冒頭から迫力に圧倒されました。今回も期待通り、迫力ありました。

    花奏和音さんは3年前「おいてきぼりの桜の園」での主演が強烈でした。今回は秘密を知っているお医者さん。袖の下のお金の受け取り方が月チームの清田さんとはだいぶ違って、さりげないけど嬉しそう、でしたね。

    優希クロエさんは「将棋無双第30番」の伊藤宗看がすごかったです。今回は進藤静香の娘のレイラ役。月チームの葵さんとは180度違う印象でした。優希さんは葵さんと比べると明らかな大人に見えるので、葵さんと同じセリフに少し違和感を覚えました。見る順番が違えば逆だったのかもしれません。

    持田さんは相続権をもつ貴依子(きいこ)。安井先輩という、相思相愛の彼氏がいる役。ご本人もおっしゃってましたが、持田さんが恋愛に絡む役は珍しいです。朗読劇では「Unknown」がありましたが、演劇としては60本以上見てますが記憶にないです。新しい持田さんを拝見・発見できました。

    夕莉(ゆうり)役の黒木美紗子さんは2018年「音楽劇ヨルハ」のリリィでした。その後も何度か拝見していますが、やはりなんといってもリリィの印象が強く残っています。

    その夕莉。花チームには最大の見せ場がありました。

    ネタバレBOX

    幼馴染で蛍火を家族と思っていた夕莉は「良かったね」と去ります。蛍火は取り繕おうとしますが拒絶されます。

    ここからが月チームと違うところ。

    蛍火は追いかけます。夕莉は蛍火を抱きしめて言います。私だけのものでいてほしい、不幸なままでいてほしい、と。さきほどの銃を取り出し、蛍火の背中から自分に向けて押し当てます。もし撃てば貫通して二人とも、という位置です。
    蛍火は抱きしめたまま「いいよ」と言います。夕莉は銃の位置を変え、自分の首だけに向けます。そして再び、蛍火の背中に押し当てます。
    暗転して数秒後、銃声が響きます。

    沢田美佳さんがSNSで「Flowerの分岐脚本を担当」「正直、完成した台本の別パターンを考えるのはめちゃくちゃ難しかったです」と書かれています。つまり、花チームの方があとから考えられたところなのですね。

    もし花チームを先に見て、月チームを見たらどうだったでしょう。個人的には、月→花の順でラッキーだったと思いました。

    0

    2024/11/07 00:10

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大