シオンの眠るとき 公演情報 縁劇ユニット 流星レトリック「シオンの眠るとき」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    麻衣愛さん出演の月チーム。
    両チーム見ましたがこちらを先に見ました。結果としてこの順で良かったです。理由は花チームの感想で書きます。

    日替わりゲストが藍菜さんでした。そのわりにはずいぶん役割が多いなあと思ってましたが、アフタートークでご本人もそれを訴えておられました。

    主役の岡延明さんの表情がとても印象的でした。27年の人生でずっと辛い思いをしてきた背景をもつ役です。笑顔はありません。その悲しみや怒り、あるいは絶望でしょうか。よく伝わりました。

    葵千瑠さん。2年前同じ星レトさんの「黄泉の国でも愛してる」に人型の猫の役で出演されてた「るん」さんですね。今回は麻衣愛さんの娘役。アフタートークで「この親子のビジュアルがすごい」と演者さんに称賛されてました。

    クシダ杏沙さんは2012年の「世界は僕のCUBEで造られる」で拝見しましたが、なかなかすごい恰好の役だったので、お顔はよく分かりませんでした。今回はストレートプレイ。12年越しに普通のお姿を拝見できて良かったです。

    仁藤あいのさん。麻衣愛さんの2018年の初舞台「モデラート」で共演された日生愛乃さんです。たしか歌手として参加されていて、ほとんど演技はされていなかったような。今回演技を拝見できて良かったです。

    ゲストを除く14人がほとんど常に舞台上にいる会話劇。表情含めて常に演技しているわけなので、演者さんの負担は大きいものと思います。しかしみなさんそれを感じさせず、流れるように演技をされてました。

    ちなみに安井先輩役の小野寺雫さんは、初舞台だったそうです。アフタートークでその話になり、他の演者さんの多くが驚いてました。

    ネタバレBOX

    序盤にいくつか伏線が張られます。貴依子の彼氏である安井先輩が序盤になぜか頭を抱える。実は国税局の職員で、桜庭の脱税疑惑を知っているから、といった具合。

    麻衣愛さん演じる進藤静香は子のレイラが相続権利者ということでやってきます。最終的に取引して2億円で手を引くことになります。最終盤のセリフで「2億」と念を押しました。「全部智則に」という総意に対するものとして、さりげないけど大事なセリフだと思いました。

    主役「けいか」を「蛍火」と書くことは、あとで印刷物(いわゆる当日パンフレット)を読んで知りました。名前はけっこう大事な要素だったと思うので、どんな字を書くのか劇中で明確にして欲しかったですね。どんな思いで実の両親が名前を考えたか。こちらは字が分からないので分かりませんでした。

    蛍火が銃を持っていることが唐突だと感じましたが、のちに警察官ということが分かったので納得できました。夕莉が銃を構えるところはどうかと思いましたが、よく考えたら「復讐屋」。所属の3人が銃を扱えることも分からなくはないですね。

    蛍火の「結局不幸なのは俺だけか」という思い。雅之と貴依子が血縁が無いことを暴露したが、期待に反して雅之は不幸にならなかった。智則が桜庭への復讐に燃えていたことを知って仲間と思ったが、妻への思いからその矛を収めていた。蛍火は「不幸であれ」という思いからか銃を取り出すが、桜庭の遺言書でその思いを知り、矛を収める。血族姻族含めた5人のきょうだいの、家族としてのつながりを確認する。

    幼馴染で蛍火を家族と思っていた夕莉は「良かったね」と去ります。蛍火は取り繕おうとしますが拒絶されます。最後、蛍火は希望がある未来をほのめかし、物語は終わります。最後の最後のここだけが、チームで大きく異なるところです。

    さてさて。花チームは。

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    2024/11/04 22:25

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