実演鑑賞
満足度★★★★
おもしろかった。かつての「散歩する侵略者」のようなSF的異世界とは違う、日本の怪談的不思議世界をたっぷり味わえた。現世の話と思っていると、いつのまにか怪談の向こうの世界に入り込んでいく話の運びは絶品である。
イキウメおなじみの浜田信也(小説家)の異世界的存在感と、安井順平(警官)の現世的存在感の対比を軸に、短期で荒っぽい盛隆二(景観の同僚)と、会談の中のヒロイン役(「破られた約束」の新妻、「お貞の話」の恋人・生まれ変わり、「宿世の恋」のお露)を一手に引き受けた平井珠生がよかった。できればモダンスイマーズの生越千晴にもヒロイン役を割り当ててほしかったが。