実演鑑賞
満足度★★★★
混迷する世界、その時代に生きる者にとって演劇の<力>とは…。
フライヤーには「ポーランド作家ユゼフ・ヴィトリンによる現ウクライナ地域の民衆の苦悩を描いた反戦小説」とあり、2022年6月に関西の演劇人と坂手洋二氏が この小説をもとにした「反戦リーディング」を上演したとある。タイトルからも分かるように小説「地の塩(未完)」と「海の根」という物語(思い)が交錯するように描かれており、その内容は民族・歴史・文化・言語など多岐にわたり、色々な課題・問題提起をしている。
さて、この作品が燐光群(作・演出 坂手洋二氏)で上演されるから興味を惹くのであって、日常的に この国・地域に関心を持っている日本人がどれほどいるだろうか。地政学的にも すぐ反応できる人はそれほど多くいないのでは(⇦誤解か?)。今回観劇したのは、以前観た「ストレイト・ライン・クレイジー」が少し残念な思いをしたこともあり、このまま燐光群公演を観なくなったら という思いが正直なところ。
(上演時間2時間30分 途中休憩なし)