企画に惹かれる
下北OFFOFFで鵜山仁演出。一ヶ月のロングランという珍しい試み。小劇場では作品が次々に消化されて言ってしまうから、こういうことを実力も知名度もある人たちがやってくれると、小劇場の可能性が広がる。『兵器のある風景』で浅野さんの演技の巧みさを知っていたので、さらに興味が出、観劇。
照明の差し方、音の流し方、空間の使い方など、さすがに細かいところまで凝っている。鵜山さんがこのキャパで演出すると、このようになるのか、と。物語は古い映画のようで哀愁漂う。どこか空間がセピア色に見えてくるような、そんなイメージ。全体的に演劇の面白さに溢れているけれど、演劇通ではない若い人には向かないのでは。
カーテンコールで出演者が二人だと改めて意識して驚き。二人で17役やっていたのだから納得だが、そう感じさせたキャスト及び演出の勝利か。