実演鑑賞
満足度★★★★★
『小さいエヨルフ』
洞窟のような場所で、洞窟らしくない場所に住んでそうな人たちのやり取りを聞いているような感じがしていたけれど、視野というか、そういうところにとらわれてるんだろうかと、最後に少しひらけた感じがして、振り返って思う。鼠の目になる気分。
洞窟の中で小さな劇団がお芝居をしている、というていでもあるのかな。冒頭や場面転換の時の役者さんたちの姿勢や目配せ、動きが奇妙でかわいらしく、それも世界観に取り込まれるようで面白かった。
『少年はニワトリと夢を見る』観了。サリngさんの本はシチュエーションは結構劇的な感じがするけど、その中のふとした台詞や演者さんの出し方で「ああ人間には、私にも、こういうところがある」と刺さりつつも、寄り添い染み入るように「人間」を感じられるのが好き。自分の他人への拘りや思い出の重さは相手にはそうじゃなくて、逆もまた然りで。だからひとりでいるより、たまに誰かに自分の鏡になってもらって、傷ついたり励まされたりするのがいいのかもしれないな。