Reverberate【御好評頂き終了いたしました☆】 公演情報 岩☆ロック座「Reverberate【御好評頂き終了いたしました☆】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    サヨウナラとアリガトウ
    初見の劇団です。2バージョン制と知らないで観ました。各バージョン共通の台詞があったりしてこういうコラボもあるんだなと新鮮に思いました。
    今後、通常スタイルのお芝居も観てみたいと思います。

    ネタバレBOX


    「BeBe(ビビ)バージョン」

    最初に赤白プリントのドレスで踊りながら女性ダンサーが登場。でも、このダンスは以後の展開とは無関係なようでどういう意味だったのかよくわからない。「ダンス芝居」であることをお知らせしただけ?
    人工芝に造花をたくさん飾ったポップな広告写真のような舞台美術。おかもちを持ってうめ(黄々野エチカ)が登場。おかもちをあけると中には花弁が入っている。うな(小椎尾久美子)が出て2人でリズミカルに踊る。
    「結婚しましょう」と2人は結婚する。同性結婚ということでしょうか。「早く帰ったほうがごはんを作り、午後7時に夕食をとって、12時までに寝る」など2人の間に生活ルールを決め、単調な生活が毎日続く。
    ある日、2人はカーテンを作り始め、うなは足に針を刺してしまい、血流に乗って針はからだの上へとのぼるが、耳の穴から無事針は出てくる(昔、自分も足に針を突き刺した経験があるが、意外にも針は折れず、足の裏に突き通ってしまった。ものすごく驚いた。すごく痛いものです!)。
    セックスレスをめぐって2人が口論になり、いざセックスで一戦交えようとなるが、プラスチックの人形をピコピコ動かして表現するのが微笑ましい。
    喧嘩して2人はお互いの悪口を言い合い、うめは家を出ていく。タンスの引き出しから無数の「サヨウナラ」と書いた紙片が出てきて、うなは泣き明かす(このあたり、寺山修司風)。突然、うめ(?)が帰ってくる。スパンコールで飾った真紅のドレスを着ているが顔は見えない。「もいう帰ってこないかと思ってた」。うなは喜ぶ。うめは赤と白の花束を抱え、「あげる」と1本1本うなに花を差し出し、そのたびにうなは「ありがとう」と花を受け取っていく。すべての花を渡したうめは隅に倒れて動かなくなる。
    たくさんのサヨウナラとアリガトウをうなに残して、うめは死んでしまったのだろうか。

    「岩☆ロック座バージョン」

    荷造りをほぼ終えた女(堀奈津美)がワインを飲んでいると男(菅野貴夫)が現れて、一緒に飲み始め、結婚生活への互いの不満をぶちまける。
    2人は夫婦らしい。しかし、夫は既に交通事故で亡くなっていたのだ。妻が好きだったくまのプーさんのぬいぐるみにプロポーズのときと同じ言葉を書いたカードが添えられていた。そしてプレゼントの指輪も。妻は離婚を決意したが、離婚届を出す前に夫は亡くなってしまった。夫は改めて新しい指輪を用意し、妻に2度目のプロポーズをするつもりだったのだ。
    夫への「サヨウナラ」そして「アリガトウ」。流産した娘(吉永雪乃)を抱いて夫は去っていく。この芝居を観て、夫を亡くしたあるベテラン女優さんがTVで語っていた言葉を思い出した。
    「配偶者に対してどんなことを想っていたとしても、言葉にして伝えなければ伝わらないんです。死んでから伝えられないでしょう。だからこそ、生きているうちにお互い向き合って後悔しないようにいろいろお話をしておくべきなんですよ」
    なるほどねぇ。生きているうちにね。
    日本人は欧米のように面と向かって配偶者に感謝や褒め言葉は言わない傾向があるが、最近の若い世代はそんなことないのかな。
    DULL-COLLEREDーPOPの堀さんを生で観たのは初めてだが、広末涼子みたいでなかなかチャーミングな人ですね。

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    2010/06/28 19:25

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