荒野の三猿 公演情報 劇団 EASTONES「荒野の三猿」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    プロの技!
    三猿の登場の仕方といい、導入音楽といい、照明といい、効果音といい、とにかくカッコイイ。
    そして目を見張るのが衣装だ。特に三猿のボロボロの衣装は、これまでどのように生きてきたかを物語ってるようでしっかり主張していた。



    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX



    三猿は、恩のある親方を殺され、自分たちの身体も傷つけた白鷺新三郎に復讐をするために日夜、修行を重ね三身一体の殺陣をあみ出していた。やがて復習の時と悟った三猿は白鷺のアジトのある山を目指す。

    そこにたどり着くまでに勿論、多くの殺陣や見せ場はあって、切りかかる際に刀が風を切る効果音で更に舞台に凄みが加速される。三猿の殺陣は流石に見せ場を掴んでおり彼らの愛刀はまったく形の違う刀で風を切りながら、はたまた、鞘に刀を納める効果音で、ますます舞台を巧みに魅せ飛んだり跳ねたりしちゃうのだから、正に野猿そのものだった。

    プロの殺陣を魅せながらも「笑のつかみはOK!!」みたいにコメディとしてのテイストも忘れていない。流石だと思う。

    ただ、残念だったのは白鷺新三郎のキャラクターがこれらの雰囲気から逸脱しており、場にそぐわない。つまり、悪役なのだけれど、その独特の持つ雰囲気がおちゃらけているというか、ふざけてるというか、ナメテルというか・・、ウザイのだ。セリフまわしが・・。だから、一人だけ浮いちゃってて浮きまくっちゃってて、「浮曇」の主人公のようなキャラクターなのだ。

    そんなだから、三猿らが殺陣してる状況下ではドキドキハラハラしながらも、その立ち振る舞いに圧倒され唸りながら観てるのだけれど、白鷺が登場する場面では、なんだか、ギャフン!としちゃうのである。

    それでも最終的に三猿が恋も家族も捨てて、今までどおり生きていく姿勢は、こういった復讐劇の幕引きとしては安心するのである。


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    2010/06/25 12:36

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