愛死に【ご来場ありがとうございました。】 公演情報 FUKAIPRODUCE羽衣「愛死に【ご来場ありがとうございました。】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    スタイリッシュエロ
    はじめてトラムの『あの人たちのリサイタル』を観て衝撃を受けて、そこで買ったDVD『朝霧と夕霧と夜のおやすみ』を観て、高円寺で行われたライブも観てきた。すっかり羽衣フリークになって、待ちに待った今回の公演なのだけれど、期待は裏切られなかった。まず、出だしが素晴らしい。糸井幸之介がブログか何かで書いていたけれど、遅刻をしてはだめだ。この出だしは、何やら妖しくて、胸をかき乱されるような何かがある。とにかく詩的で美しい。全員黒のスーツを着ているせいもあるかもしれないけれど、今回の公演は全体的にスタイリッシュな印象が強かった気がする。いつものような熱苦しさのようなものはあまり感じなかった。もちろん盛り上がる部分は凄く盛り上がるのだけど、にも関わらず底の方に、ものすごく静かなものが流れている気がした。

    ネタバレBOX

    内田慈のダンスは何だか色っぽくて、正直身体を密着させて演技をしたりしている日高啓介が羨ましかった。二人の挿入にまつわるセンチのやりとりなどは本当に面白くて、最後の方はめちゃくちゃ笑った。いつものごとく、というよりもいつも以上にエロな行為や言動が出てくるのだけど、それでもあまりいやらしさを感じないのは、ラブ&ピースの強いメッセージが感じられるからか。
    愛死にというタイトルは、愛が死んでしまうということを表現しているのかな、と思った。冒頭の方でシティボーイシティガールという言葉が出てくるけれど、都会で生きる若者が、誰かを愛し、素晴らしくもばかばかしい愛の営みを繰り返し、けれど、いつのまにかあんなに素晴らしかった愛は死んでしまい、元の一人ぼっちのシティボーイシティガールに戻る。そういうことなのかな、と思う。羽衣の公演はこれからも絶対に見続けたいのだけど、冒頭の役者がキーキー静かに言ったりしていた部分がとても面白かったので、妙ージカルの部分とは別に、そっちの方の静かで詩的な表現も追求していってほしいと思った。

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    2010/06/13 23:55

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