実演鑑賞
満足度★★★
現在から少し前(2019年頃か)を顧みたような話だが、直截的な繋ぎ 描き方ではなく、捻りを利かせており上手い。演劇でありながら観せ方は、映画のカット割(編集)を用いたようなショートシーンを小刻みに繋ぐことによってテンポ良く展開していく。冒頭とラストは、雨=涙という比喩を述べるが、それは これから始まる悲し涙、嬉し涙の物語を表している。
チラシに「8年ぶりの公演、ようやく今、再始動するとある。描くのは挫折と復活の話」と…日笠家という家族を縦軸、時々の社会情況を横軸にして、人間愛と厳しい現実という悲喜交々を描く。2023年 今を生きる観客こそが未来人であり、4~5年前のことを俯瞰的に観ているような感覚になる。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし)