笑う魔女の罠~Traps of the Laughin' Witch~ 公演情報 劇団三年物語「笑う魔女の罠~Traps of the Laughin' Witch~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    コメディばりばり!
    笑いが満載でとぉ~~っても楽しい舞台だった。そんでもって笑いのネタにセンスがある。ホラーて程でもないけれど現実と幻想の世界を交差させるお芝居。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX

    中園は3年目のOLだ。しかし、ミスが多く仕事は出来ず何をやっても上手くいかない。同僚に対しても自分の意見を明確に言えないダメダメOLだった。そんな彼女は上司からも叱責され、同僚や後輩からも見下げられていた。彼女は思い通りにならない現実を絶望し、更に有能なOLに対しても妬み、嫉み、羨みを抱いてしまう。「今日をいくら積み重ねても幸せになれない。」なんて弱音を吐き心に闇を抱えていた。

    そんな中園は、自分を苛めた上司や、密かに好意を寄せていた西野に彼女が居る事が解ると「殺したい」と思うようになり、それを彼女が見る夢の世界で実行するのだった。

    中園が夢の中で作った意識の世界は悪趣味なおどろおどろした世界で魔女やら女バイオハザードやら、夜勤男やら、怪しい踊り男が君臨していたが、こやつ等がとにかくバカバカしいのなんのって!(^0^)
    で、よってたかって上司や西野を殺そうと企むが、こういう場面では必ず、救世士が登場するのが世の常なのだが、この救世士もコメディそのもの。

    でもってこの終わりなき悪夢から解放される為に、意識の中で中園の思い通りに殺させちゃった方が、彼女のこれからの人生を健やかに生きる為には、いいんじゃないか。なんて結論づけるけれど、結局薬局、またまた会社で嫌な事が起こると夢でソイツを殺すようだから、何処まで行っても変わらないのであった!!笑

    中盤、お好み焼きのヘラのシーンなど無駄な場面もあったし、少し長かったように感じた。もっとすっきりそぎ落とすと完璧だと思う。
    こんな風に舞台を通して自分を見つめたり、その感動から自分を律したり、娯楽であると同時に、もう一つの物語として力を与えられ、それを素直に受けいられる舞台が好きだ。
    今回のようにコメディ色も強いけれど、その中で人間の心をえぐり、中園の葛藤を強烈な破壊力で表現していたように思う。人は誰でも「触れられたくない」部分を幾つか持っているものだが、そういった鬱の部分をイヤになるほどの的確さで取り上げていた。
    だからといってそれをそのまま表現しないで中園の意識の中で素直にさせるという案と全体的なコメディの要素を押し出しての湿り気のない終幕はこのうえもなく素晴らしい!
    西野のイタブラレシーンはやっぱ、ツボ!(^0^)


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    2010/05/19 18:15

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