実演鑑賞
満足度★★★★
沖縄戦の地獄の中で、人間の良心が目を覚ますような、命の尊さをうたう物語的な見せ場のシーンになると、とたんに調教師(山下直哉)が現れて、「このあとどうなったかというと、二人とも爆弾で死にました」と、非情な現実で美談に水を指して、観客に物語に酔うことを許さない。「戦死ガチャ」なるサバイバルごっこをして、無作為のように次々殺し、これが戦場ですよとつきつける。ブラックな虚無とアイロニーを徹底させた芝居だった。戦争のヒューマニズムやヒロイズムを拒否し、不条理劇とも見紛うニヒルでシニカル、非常にとんがった作品である。
ネタバレBOX
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2023/04/16 00:20
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