満足度★★★
コミカルな味も加えた新機軸
かつて十兵衛と共に修行をし、柳生宗矩の命により徳川家の裏の仕事をしながらも口封じに一族郎党を皆殺しにされた幻四郎は「伴天連(ばてれん)」の妖術を使って「八犬士」ならぬ「八賢士」を率いて柳生家への復讐を始め…なアクション時代劇。
殺陣やアクションのスピード感と迫力は毎度お馴染みながら、今回はそこに唐の剣術も取り入れ、さらにコミカルな味も加えたのが新機軸。
公安組(表記は推測)の紅二点・蟹目と箙がそれぞれ柳生兄弟と交わしている会話を交互に見せるが箙の側はボキャブラ風、とかその会話の途中で十兵衛に妻がいることを知った蟹目が「男なんて~っっ!!!」と斬りまくる、なんてのが愉快。
が、当日パンフで徳留主宰自ら「里見八犬伝の忍者版というイメージで進めていたが膨大な原作を消化することが出来ず…」と吐露している通り、「八賢士」関連がほとんど生かされていないのが残念。