満足度★★★★★
前回に引き続き「狂喜乱舞」
人間にこき使われ、故障すれば「新しいのを買った方が…」と解体処分されてしまうロボットたちが憂さ晴らしのため花見に行くが、酔った1人(1体?)が人間から投げつけられた石を投げ返すと他の者も投げ返し…な状況から始まる物語。
『片腕マシンガール』『ロボゲイシャ』など近年のスプラッタコメディ(爆)映画のテイストも取り込みつつ、ベースとなる物語は典型的な'60年代(あるいはそれ以前?)のロボットを扱ったレトロSFで、さらに結末は昭和どころか沙翁などに近い古典的な悲劇だし、まさに「温故知新」な感覚。
レトロSF的元ネタは小説に限らず「鉄腕アトム」も入っており、そのあたりが好きだった身としては「何もかもが懐かしい…」みたいな。(笑)
とはいえ、マリーの自爆時のポーズはア・バオア・クーにおけるラストシューティングとは限らないし、「それ以上でもそれ以下でもない」なんてフレーズはクワトロ大尉でなくとも使うだろうから、ガンダムもというのは深読み(あるいは考えすぎ)でしょうね。
ましてや「マリーの改造された左腕ってデストロイド・トマホークでは?」なんてのは考えすぎもいいトコロ…。
そんな懐かしくも切ない内容に、今回は音楽劇ということで歌をちりばめ(牛水里美ってば3作品連続で劇中で歌っているな)、若干の個人差はあるものの完璧に近いロボマイム(人間役の出演者もカーテンコールではロボマイムなのだ)も取り入れて十分に楽しめたので、前回の実験公演『御霊祭御祭騒』に引き続き評価は「狂喜乱舞」。