満足度★★★★★
ハチクロとは真理である
☆を3か5かで迷う。
高学年も高学年向け、物理学に哲学に歴史学に文学を、会話がいちいち大学院学術論文レベルで行われているよう。まるで気分は外国語放送、日本語を聞いているはずなのに7割ほど何を言っているのかわからないという奇跡。
その中でほとんど唯一の足がかりはハチクロで、それで3割ほどはちゃんと解読できた気がするのだが、それでもハチクロどころかディープな羽海野チカファンぐらいしか知らないような情報をサラッと入れていたりしたので、単にハチクロ読んだことがあるぐらいの知識じゃついて行けないのではないかと思う。他の要素もおそらくこんな風にうっかりディープだったりするのだろう。
カブタンに反応出来る人が一体どれだけいるんだろう。
ハチクロが絡んでくる部分はわりと少なかった印象。
全体的な演技と演出の柔さが自分の許容範囲ギリギリだったのだけれど、全然読めないトリッキーな挿入や何が進展しているのかいないのか全くわからない展開、知的好奇心のおかしな部分が刺激されて、なんだか一筋縄ではいかない魅力を感じた。
これは怪作だと思う。他人にはおすすめできないけれど。