相対的浮世絵 公演情報 キューブ「相対的浮世絵」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度

    えっ、これが土田作品?
    また、G2さんの脚本かしらと錯覚するぐらい、土田さん、どうなさったの?と思う作品でした。
    土田さんは、説明台詞を廃す名手の筈なのに、この作品、とにかく説明台詞のオンパレードでした。
    それに、袴田さんと安田さんの演じている役のキャラクターが、あまりに不誠実な人間描写で、実に不愉快に思いました。
    役者さんは全員好演されているし、セットも照明もとても良かったのですが、どうも好感を持てない作品でした。
    アイデアはいいけれど、何だか、命の吹き込まれていない脚本という印象で、大変残念でした。
    西岡さん、今回の役には、哀愁があり、西岡さんの登場場面にはずいぶん気持ちが救われました。平岡祐太さん、初舞台でしょうか?だとしたら、素晴らしい!!平岡さんの舞台はまた拝見したくなりました。

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    2010/03/26 21:56

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  • KAEさま

    恐れ入ります。いや、感想は人それぞれですので、お気になさらずに(笑)。

    >でも、どんなに親しい方が関わっている舞台でも、きちんと、思いを劇評に書いた亡父の遺伝子を受け継いだせいか、私も、面識のある方や親しい友人や家族の関わった公演でも、感じた思いは正直に吐露してしまう習性があり、いくら大好きな土田さんであっても、これを良しとはし難い思いがありました。

    そう、正しいですよ。私も贔屓の引き倒しは一番嫌いですね。

    >だって、どう考えても、あんなろくでもない生き方をしている兄や友人に、彼らのせいで命を失ったあの二人が会いに来たいとは到底思う筈がないと思うのです。


    そうなんですよね。私も「本当に恨んでないなら何で会いにきたの?」とおもいました。ただ、あれは、いちおう、心に蓋をして生きている者のうしろめたさや悔いが引き寄せたという解釈なんでしょうね。事実、死んだ二人も、恨みやわだかまりはあったでしょうしね。だからといって、「ああ、スッキリした」みたいな帰り方も違和感があったんですけどね(笑)。
    お父様もいま、KAEさまとご一緒に観劇なさってるんじゃないかしら、きっと。「死んだ人は生きている人の思い出の中にのみ生きられる」ってよく言われますが、すごく実感できます。よく、ドラマなどで、生前と同じように会話するのを見ると、うらやましいですよね。でも、この芝居みたいになるんじゃ困ります(笑)。
    KAEさまはたぶんきちんと正しく生きていらっしゃるんですよね、私なんかよりずっと。だから、このお芝居に凄く憤りと違和感を感じられたのだと思うし、私もそれは理解できるし、その視点はまちがっていませんよ、絶対に。逆の批評をした私が言うのも変ですが(笑)。

    2010/03/27 22:27

    きゃる様
    コメント、ありがとうございました。
    実は、きゃるさんの大絶賛コメントの後に、☆一つにするのは、かなり気が引けました。(笑)
    でも、どんなに親しい方が関わっている舞台でも、きちんと、思いを劇評に書いた亡父の遺伝子を受け継いだせいか、私も、面識のある方や親しい友人や家族の関わった公演でも、感じた思いは正直に吐露してしまう習性があり、いくら大好きな土田さんであっても、これを良しとはし難い思いがありました。
    だって、どう考えても、あんなろくでもない生き方をしている兄や友人に、彼らのせいで命を失ったあの二人が会いに来たいとは到底思う筈がないと思うのです。
    脚本だけに関して言えば、マイナス点を付けたい気分でしたが、役者さんが、皆さんしっかり演じていらしたので、☆一つは、役者さんに対してでした。
    でも、きゃるさんが、あの作品に共感された思いはわかります。
    私も、現在の自分より、5歳も若い父が早逝しましたから。いろいろ、嬉しい舞台公演に出会う度、父に夢でもいいから会って、報告したくなりますから…。

    2010/03/27 20:43

    KAEさま

    KAEさまのレビューを楽しみにしておりました。たぶん、あまり評価されないのでは?という気がしていたのですが、当たっていて、複雑です(笑)。確かに智朗と関の人格があまりにいいかげんでひどいので、達朗と遠山がお灸をすえたかたちになり、作者は何が言いたかったのかと、なんとも後味は悪い話ではありました。ただ、生者と死者のありえないかたちでの交流という点で、別の感動があり、初めて観て受け入れる人もいると思い、つまらない芝居ではなかったので、私は評価したのですが。実は、智朗と関ほどひどいことはしていないけど、わたしも夢の中でこれに似た経験をしたので作品に親近感を覚えたんですね。亡くなった両親が夢に出てきて、「自分たちはこれからまた生きることにしたから」と言って、生前通り、あれこれわたしに質問し、指示するんですけど、「えっ、もう死んだはずじゃない。お葬式も出したのに、いまさらそんなこと言われても困るー」って必死に抵抗してる自分がいたので(笑)。大学生のとき、「亡くなった母親がいまもときどき私の家にやってきて、わたしの暮らしぶりについて聞くの。母との会話がもう、何十年も続いてて、けっこう楽しいわ。そろそろ、あっちに帰ったらと言うと帰っていくの」という中年婦人に出会ったことがあり、うちの母なんか「わたしはいやだわ、そういうの、気持ち悪いじゃない」って言ってましたけど。この劇を観て、やはり人の死は悲しくても、生者と死者が実生活で交わってはいけないと改めて思いましたねえ。

    2010/03/27 13:13

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