幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】 公演情報 DULL-COLORED POP「幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    コメディかと思いきや
    かりそめの幸福感を表現した舞台だったりする。そのかりそめの幸福感は他人からみると、それって不幸じゃん。と思うのだけれど、本人にとっては昨日までの絶望を忘れる為には、そんなかりそめも、手段の一つなのだ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    谷が何とかまとめて1本の長編にした内容とは、大方こんな感じだ。

    ヒロインの妊娠している女は自殺をしようと高尾山に行った。イザ、自殺!なんて場面になんだか怪しい・・ってか滑稽な宇宙人9体が現れる。ヤツラは頭にカタツムリみたいな触覚を付けてグレーのスーツを身に纏っている。どこまでも怪しくて白黒はっきりしないグレーなヤツラだった。観ててもなんだかとっても弱そうなグレーの宇宙人は宇宙語をしゃべっていたが、ポケットからホンヤクコンニャクを取り出して女に伝える。「我々はどーしても理解出来ない。何故人間は常に不幸だと呟くのか。だからもっと研究しようと考えた。」なんつって、バカバカしいネタを披露する。この時点で、ワタクシ、「いあいあ、ワタクシのほうが君たちを理解できないなー。」とひとりごちた。

    で、宇宙人らは地球人を幸せにしてやろうと、不幸がってる登場人物の電波をキャッチすると記憶を無くしちゃう。自殺しようとした女は昨日までの過去をすっかり忘れてしまい、そんな女を好きになって苦悩していた男も、宇宙人の勝手なおせっかいで記憶喪失になる。記憶喪失の女が通っていた喫茶店の女主人は恋人の浮気癖や暴力に悩んでいたが、そんな貞操観念をも宇宙人は消し去って、人類みな兄弟!じゃあないけれど、ゲイだろうと愛人だろうと、おかまいなしにセックスOK!あなたが楽しければ私は幸せ!なんつって考えに変わってしまう。

    ただ一人、現状に置かれた自分を幸せだ、と語っていた「ハイテンションロック歌手」のみがまともな精神で歌を歌い上げて終盤を迎える、という筋。山本真由美の歌唱力が素晴らしい。ちょっとハスキーがかった声が素敵だ。
    この物語は観客を選ぶと思う。そもそも役者のやりたい役を繋ぎ合せて本を作っただけに物語に深みはない。だから、ただ単に楽しい企画と楽しめるか、谷の公演だから期待してたのに・・。と期待を裏切られるかのどちらかだ。ワタクシは?っていうと、どうせならコメディのみで突っ走って欲しかった。谷のコメディなんて前代未聞なのだから・・。

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    2010/02/03 18:05

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