満足度★★★★★
今までで最高作でした
ラッパ屋、拝見するのは三度目ですが、今回が一番良かった!
前2回は、一つの場面に雑多な登場人物が出たり入ったり。そんな人通りのある場所で話さないような会話や痴話喧嘩等を無理矢理露呈させたりと、どうしても段取り芝居になりがちでしたが、今回は、作者の工夫が功を奏し、そういった作劇上の違和感が皆無な上、登場人物のキャラクター設定も大袈裟でなく、すんなり素直に、舞台上の人物に気持ちを寄り添わせることができました。
鈴木さんが、長年温めていた、ノートに書き溜めたフレーズの数々を、満を持して発表されたらしく、さすがの職人技の傑出舞台でした。
キャストも、今回は、無理して役を振り分けた感が一切なく、皆さん、適材適所の配役で、まさに、熟練劇団の為せる技!
二―ル・サイモンやレイ・クーニー等、喜劇王はたくさんいて、大好きではあるけれど、やはり、国や人種や宗教観の違い等で、日本人には100%笑いきれない部分をいつも感じますが、今回のラッパ屋は、欧米のコメデイの大家に匹敵する上等な人情喜劇に、日本人ならではの程よい味付けを施した日本のコメデイの最高峰的作品でした。
強いて言えば、もう少し、終盤をテンポ良く終わらせた方が、冗長感を感じなかったかなと思うくらいでしょうか?
年明けから、良い舞台の連続で、今年は幸先良いなと嬉しくなります。