満足度★★★★
「笑い」は「(感動の)涙」に勝つことができるのだろうか?
当劇団、本公演初見。
人間界をよりよい方向に導くために、「笑いの神」と「感動の神」が覇権を争う神の国。
劣勢に立たせされた「笑いの神」は、人間界に救世主を求め、一人の男に白羽の矢を立てる。
「笑いの神」は、その男を自陣に引き込むことができるのだろうか?
本作は、作・演出のモラルの自伝的作品とのこと。
つまり、「笑いは涙に勝つことができるのだろうか」ということへの彼の戦いの歴史でもあり、「負けまい」という今後への意気込みを表現した、というところであろう。
感動を廃し、全編笑いでつなごうとする作風は面白く、まさに”ニューウェーブ”というにふさわしい。
一方で、不必要に繰り返される下ネタ表現も多く、どれだけの観客が本作を受容できるのだろうか。
評価が真っ二つに分かれる作品であろう(私は許容派)。