満足度★★★★
原始を巡る旅の果てに・・・
進化論を軸に、創世記からこれまでに人間が深く関わり合ってきた物々(亀類、魚類、恐竜の化石、おたま、しゃもじ、運動靴、ツボ、鍋、杖、アンモナイトなど)がざっくばらんに標本化されうず高く積み上げられた無数の箱をルーティンワークさながら機敏な動作で繰り返し移動して組み替える個を排し無に徹した人々は舞台装置のとして機能し、反復される素朴な単語の数々はドラマティカルな響きを放ちながら、言葉の無意味さを裏付けているかのよう。変拍子の電子音は脳髄に響く。ショーケースの中でくるくると回り続けるお人形を見ているような舞台だった。