満足度★★
人間の描き方が浅薄
劇団サーカス劇場は劇団地上3mmと合体し、2009年ピーチャム・カンパニーとして新たにスタートを切るそうです。
駒場関係者を除けば、私ほど長く劇団サーカス劇場を観て来た者はいないという自負があるので、合体に当たり、あえて過去の観劇ノートから感想を書かせていただきたいと思います。消滅へのレクイエムというか(笑)。
初期の「観て来た」が極端に少ないようなので、参考記録のひとつになれば
と思うので。
作者の清末浩平東大在学中の2002年に上演された『熱帯、雨の少女』は
かつて清末氏自身が再演したいと願い、劇団員もぜひやりたいと言った
作品なのだそうです。劇団員と言っても、森澤友一朗氏のことだと思うのですけど。それほど思い入れのあった作品らしいですが、再演の割りに
まとまりが悪かった印象が強いです。
正直言って「近代アジアの傷口を浮かび上がらせながら歴史を遡航する『ハムレット』は、日本人の暗い記憶を辿って、いかなる水源に行き着くのか。 日本と熱帯、戦後と戦中をつないで展開する、イメージの万華鏡」なんてものではなかったですね。。