満足度★★★★★
北京蝶々の素敵な挑戦!
まずは北京蝶々の挑戦する姿勢を高く評価したい。ビフォーサイド、アフターサイドという二本連続公演、12日間18ステージというロングラン、そしてこのビフォアーサイドでは、社会派ヒューマンホラーという新境地を開拓したこと。そういう挑戦する姿勢が舞台全体にみなぎり、新鮮さと躍動感に充ち満ちていた。
役者陣は初日のぎこちなさがまだ残っていたが、それが逆に芝居の緊張感につながり、いい意味での初々しさを感じた。オーナー高山守を演じた岩渕敏司は駄目な亭主を人間的に演じ、憎めない魅力的なキャラが出来上がった。その他の役者もそれぞれの持ち味をうまく出していた。
照明の変化の妙や、ホラーの様々な仕掛けも存分に楽しめる。片方だけでも十分楽しめるということだが、せっかくだから両方みたいもの。