『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★) 公演情報 舞台芸術集団 地下空港「『轟きの山脈』(公演写真を掲載中!「写真」をクリック◎→→次は6月中野ポケット☆★)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    愛がテーマのファンタジー
    舞台セットが面白い!見た目は岩の地層のように見えるが、シートでそのように作ってあり、シートを剥がして役者が出入りできる仕組みになっている。衣装も毎回のことながら、楽しめる。
    あの衣装、舞台が終わったらどうするのだろうか・・。

    物語は古代鉱物をめぐってのファンタジーで脚本も良く練りこまれてあり、素晴らしい内容でした。なるべく前列がお勧め!


    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX

    鉱物学者・木崎雄太郎は山脈の奥深くで、りん(ミロクンミンギア)から新種の鉱物「クレネリウム」を貰う。その時りんは「この世の終わりは近くから来た。」というキーワードを残し、「山のうねりを一つ、もう一つ超えてもずっと想っています。私は帰ります。近くの遠くに。」といって行方不明になってしまう。
    愛するりんを失った木崎は錯乱状態になって家に篭ってしまい、りんから貰った「クレネリウム」を学会に発表することを嫌ったため、大学準教授の職を奪われる。
    その「クレネリウム」とは危険なエネルギーを生み出し、地球を焼き尽くすような未知の元素から成る脅威の原石だったのだ。

    そんな鉱物「クレネリウム」をEMEC(エネルギー資源開発機構)とトレボウ化粧品が狙う。そしてテレビ局もネタになると踏んで特番を組む為にやっきになる。

    一方で轟ヶ丘には5億年前からカンブリア化石一族と地核の使者セキエイが住んでいた。カンブリア一族とセキエイは人間の姿に化けて人間を滅ぼし以前のように生物界のトップを狙うべく動き回っていた。
    このセキエイの妻がりんだったことから、りんはいつしか愛してしまった木崎の為に、人間を滅ぼす計画を中止させるべく、木崎を救おうと木崎に「クレネリウム」を渡したのだった。
    そういう意味からりんはこの世の終わりの変わりだった。

    「クレネリウム」は手に持った人の希望を叶えることができる力もあり、人間は強力な破壊者だから、人間から「クレネリウム」を取り戻さなくてはいけない。という指令をセキエイは出す。

    やがて、りんが木崎に「クレネリウム」を渡した事やりんのセキエイに対する不実がばれるとりんの死刑は確定してしまう。りんはこの時、「例え自分の身が滅びようとも木崎を愛しています。」と、凛と告白する。そして美しい色とりどりの石で木崎に恋文をしたためたのだった。

    「クレネリウム」と引き換えに人間の命を救おうとしたりんの心を想い木崎はりんと一緒に寄り添って生きることを決める。
    「私達、小さな二つの命も一つの石になりたい・・。終わりはいらない、ずっと一緒に居よう。」
    こうして二人は石になったのです。ずっと恋人と一緒にいたいと願って・・。
    同時に「クレネリウム」は妖しい光を発して粉々に崩れてしまい、今は二人と共に地底のアーカイブに残るのみなのでした。


    古代鉱物をめぐっての純愛を秘めた美しいファンタジーでした。
    芝居は笑える箇所もふんだんにあり、ひじょうに素晴らしい舞台でした。
    いつも思うことだけれど、この劇団って美男美女が多い。
    今回のキャラで目を見張ったのは化石代表のアノマロカリス役の川根有子。彼女の悪女感たっぷりの演技が実に素晴らしいです。アメリカ映画でも充分通用するキャラと実力!
    そして楽しませてくれたのが、関こと手塚けだま!けだま!!??!!随分、インパクトのある芸名ですわね。(苦笑!)
    けだまの表情がいい!(^0^)

    それぞれのキャストの演技力も勿論、素晴らしいです。
    これだから観劇はやめられない!(^0^)


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    2009/09/13 12:39

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