満足度★★★★★
戦後の日本というもの
終戦直後の最も混乱期というときに、この緩さなのか?と
はじめ躊躇しましたが、ぐいぐい引き込まれるストーリーに
そんなことも吹っ飛んでしまいました。
とにかく会話が素晴らしい。それぞれの役柄が誰であるという
説明も一切なく、終始 大人数が舞台上に揃っているのに、
混乱させられることもなく、存在の意味を納得してしまう。
時代錯誤だなんだと言われ続けている、現在の日本国憲法。
確かにそれは否めないが、制定したあの時代、敗戦直後の
日本人が、いろんな気持ちを押し殺し、未来へ期待を込めながら
推し進めたのは事実。
このお芝居はフィクションですが、そういう「人の気持ち」に
気付かされた作品でした。これは本当に惜しみない拍手!