サラマンドラの虹 公演情報 Jungle Bell Theater「サラマンドラの虹」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    とうもろこし(花豆)から始まったロマン
    まさに壮大なファンタジー歴史ロマン!といった感!
    マヤ文明、トルテカ文明、アステカ文明などの古代文明を背景にアステカ神話を織り交ぜながら神々が深く信仰されていた時代のメキシコでの物語り。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX

    ひじょうに良く出来た物語でした。
    古代文明の遺跡という神秘的な題材にケツァルコアトル(羽毛ある蛇・白い大蛇)と呼ばれる三大文明で信仰された神の名前をモチーフにかつてのメキシコで君臨していた王族とそれより以前に君臨していた星読みの王族との間での争いが主軸。
    凶暴な王族に追われた星読みの王族は、神殿に隠れて暮らすようになる。

    一方で考古学者鳴海はその神殿を発見したが、再びそこを訪れる事が出来なかった。神殿を撮った3枚の写真だけが証拠だったが、学会で発表すると、捏造だと疑われて失意のうちに命を落としてしまう。鳴海の汚名を晴らそうと立ち上がった考古学者の巨勢と鳴海の娘・響子は3枚の写真を頼りに神殿を探す旅に出る。

    もう一つの物語として、リゾート開発社長の半崎修平は、兄・修造が遭難した船の行方を追っていた。

    上記の王族の争いと神殿探しと修造の歴史的背景をリンクさせながら、ファンタジーの世界を魅せる。生贄を嫌った神は山椒魚に化身して水に隠れて逃げ込んだとされるショロトル(アステカ神話での宵の明星の神)の話と舞台セットの大蛇をウーパールーパー(メキシコのサラマンドラ)の説話に載せて、物語は散りばめた伏線を少しずつ拾うかのように収束していく。
    セットは簡単な大蛇のみの質素なものだったが、川の先の地底湖にあった神殿の風景や、石版の先にある船の景色や、サラマンドラが見えた大海原、古代遺跡の数々が容易に想像できて、脚本の素晴らしさに圧倒された。

    最後は修造とヤム(虹の天女)が手を繋いでさつきが丘で一緒にとうもろこしを見ていた場面を想像させ伏線を繋げる。

    その風景はまるで宮崎アニメを観てるかのような美しいシーンだったのです。コミカルな部分も存分にあり笑わせる。観て納得のいく舞台です。

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    2009/09/05 12:39

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