満足度★★★★
心地悪すぎるが、しかしとあるマンションの配水管の施工不良を端緒に、抉り出される人間の本心を、見事に、かつ、丁寧に描き分けた秀作といえよう。在日、部落、麻薬、うつ病、等々現代日本の暗部をこれでもかというほど、ぐいぐい観客に押し付けてくる。見ていてこれほど気分の悪い作品も多くはない。しかし、心地悪いにはそれなりの理由が存在する。今の日本のリアルを上手に描いているからであろう。それに加えて、キャストの一人ひとりが、まさに熱演。特に、在日2世を演じた荒井靖雄は出色。作・演出の高木登の今後に期待したい。
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2009/08/09 00:14
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