満足度★★★
まさに「温故知新」
基本的なストーリーは古典的と言っても過言ではない人情喜劇だが、そこにボクサーたち(元も含む)のそれぞれの想いを練りこんでまさに「温故知新」。
特にタキシードを着てリングアナウンスをすることで「もうボクサーではないんだ」と自分を納得させようとする不本意ながら網膜剥離で引退した元ボクサーと、紅茶研究会の面々に芳郎のことを語る父(@終盤)にツボを突かれる。
前年のザ・ポケットでの初演よりも舞台の幅が広くなったことで控え室の窮屈さが減じた憾みはあるも、サブステージを使って警備員としての芳郎を見せるという演出もあったので一長一短といったところか。