満足度★★★
緻密に組まれたパズルのよう
現実界のストーリーと神話的世界のハナシが併行して語られ、最後にそれが1つにまとまる構造であることに加えて、序盤において神話的世界の出来事は現実界の主人公が見る夢とされていながら終盤ではその逆もあったりして「胡蝶の夢」的になるところも好み。
そんな構造なこともあり緻密に組まれたパズルのようで、蝋奇と白木・黒木という名前の意味も含めて2つ(終盤では2つ半ないし3つ)の世界の繋がり方がわかった時には快感すら憶える。
ただ、そのために張り巡らされた伏線が劇中には収まりきれずA4版表裏2頁に及ぶ用語解説となり、開演前にそれに目を通していればイイけれど開演直前に着いていきなり本編を観た客にはかなりわかりにくいのではないか、というあたりは微妙。