卵の中の白雪姫 公演情報 演劇集団若人「卵の中の白雪姫」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    思い込みとは妄想なのです。
    乞食とはこういうものだ。白雪姫とはこういうものだ。という思い込みからそんなはずはない!なんちゃって爆走する物語。

    やっぱ、別役実って独特の毒があるよね。それゆえに評価が割れるのは当然のことで、それを解ってて演出したという松井の勇気は素晴らしい!(苦笑!)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ある紳士と給仕は乞食を探す。目の前にいる乞食に「乞食を見かけませんでしたか?」と尋ねる。割と小奇麗な乞食を乞食と思わなかった給仕の思い込みが、そうさせた。

    乞食は「自分が乞食だ。」と訴える。何かお恵みを貰えるのではないかとの思い込みから必死だった。

    しかし、紳士は乞食の前で椅子とテーブルを出して豪華な食事を食べ、乞食が物欲しそうに眺めてる様子を見るのを趣味にしていた。

    そんな場所に魔法使いだと名乗る女とその魔法を見たい、という女が現れる。彼女たちも一種の思い込みを持っている。そのうちに市長と泥棒が現れ、更に巨大な卵を車輪に乗せた女が登場する。
    彼らは一様にこの卵の中には白雪姫が入ってると思い込む。
    一方で、市のイベントに白雪姫tがニシキヘビを首に巻いて口から火を吹き大きな刀を持って暴れてる、という。
    それを聞いた彼らは、それは本当の白雪姫ではないという思い込みから、やはり、この卵の中から生まれてくるのは、きっと清楚で可愛らしいはずの白雪姫だと、思い込み、幻想と妄想の中、架空の白雪姫が生まれるまで待つ。

    物語の筋としては面白い。
    ただ、こういう種類の物語って人間の裏側をどのように表現するかで舞台の重みみたいなものが違ってきちゃうような気がする。

    次回も観てみたい劇団の一つだ。

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    2009/07/12 17:25

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