満足度★★★★
会話の巧みさは健在
ある喫茶店の閉店後、コーヒーを飲むことができるように自らを訓練(?)する女性従業員とマスターがその日訪れた客たちを話題にあげて…というオープニングに導かれる会話劇オムニバスで、06年4月のペテカンによる初演に新たなエピソードを附加した作品。
観ながら「そうそう、そうだった」というのが少なくて、記憶力がそんなに減退したかと思っていたら、後から新作の方が多いと耳にして一安心、みたいな。(爆)
で、初めて観たペテカン作品である『やわらかな君の髪をなでる』(04年12月)以来舌を巻きっ放しの会話の巧みさは健在。時には自然に、時には誇張されてコミカルに、ホント上手い。
なお、家族ネタに弱い身として「父と娘と」で娘の妊娠を知りさり気なく娘の煙草を隠す父と、「梅雨兄妹」で「母が死ぬワケがない」と力説する兄に涙腺を刺激される。