こころ 公演情報 726「こころ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    吉田小夏の幻想的な世界
    実に素晴らしい2時間でした。客席は超満席。全ての回がそうだというのも納得。更に鬼塚と西地の旗揚げ劇団「726」はこれで成功した訳だから、彼らにとっても良い船出だったろう。

    京都を思わせるような灯りと照明、音楽、芸術的なセットが絶妙に調和sた美しい舞台でした。そうして、役者陣の重厚な演技力!脱帽です。

    物語は「私」「若い先生」/「老先生」「私の父」とキャストが3役~2役こなすが、設定の境界の作り方が上手いから良く理解できた!(^0^)
    以下はネタばれBOXにて。

    ネタバレBOX



    まず、キャストと役の明記は欲しいです。

    物語は夏目「こころ」を題材に子夏風にアレンジ。このアレンジの仕方は天才的です。ホント、素晴らしい。
    でしゃばらず、「こころ」独特の繊細さをそのまま、引き継いだように物語を紡いでいきます。

    舞台は「先生の自宅」「私の実家」を軸に「若い頃の私」と「現在の私」が過去と現在を行ったりきたりしながら交差しリンクしていきます。

    Kを失ったあとの現在の私の苦悩。Kの心を知りながらおじょうさんに結婚を申し込んだあとの私の苦悩。おじょうさんに真実を悟られないように生きた日々。「私」はいつも心の中に「Kの心」を仕舞い込んで過ごしてきた事。
    人生に裏打ちされた「私」だけの海を持ちながら、心の中にある海はやがて「後悔」という心で涸れ果ててしまう。

    「私の父」の死と、「先生」の死が舞台上で同時に逝く設定も美しく演出していた。

    「男の心と女の心はピタリと一つになれるものですか?男の人は心の中に敵を作って勝手に刺しちがって逝ってしまう。」と話すおじょうさんの言葉が沁みる。そうして、おじょうさんは「私」に呟く・・「憶えていてくださいね、先生の事。憶えているうちはこの世から消えないって言うでしょ。・・・だから、生きなくちゃ。」

    美しく繊細で聡明な舞台でした。終演には鐘の音が響き、更に幻想的でした。素晴らしいです!大絶賛!(^0^)

    5

    2009/06/09 21:58

    0

    0

  • 小夏>
    ご丁寧にありがとう。はい、次回も楽しみにしていますね♪



    おーじ>
    んー。(^0^)
    大感激ですわ。
    今回の小夏の作品も原作に少しだけシルエットをかけたような作品に仕上がっていました。
    そんでもって、脚本のイメージを引き取ったような舞台照明。幻想的なライトはやはりシルエットをかけていました。劇場に足を踏み入れた途端、そのぼんやりとした灯りは京都の風景を映し出しているようで美しい光景でした。

    最初から最後までまったく非の打ち所のない舞台でした。
    はい、大満足!(^0^)

    2009/06/11 01:10

    おぉ・・、素晴らしい作品だったみたいですね・・。

    たまたまなんですけど、冬に帰省した際、この「こころ」をNHKだったか、切り絵か何かを用いた朗読劇をTVで観て、とても印象に残ってます。

    原作には必ずしも忠実でないとのことですけど・・・。
    でしゃばらず、作品独特の繊細さをそのまま引き継いだ天才的なアレンジ・・。
    レビューの表現に、最大限の感嘆符が付いているようです・・。
    余程感動されたんでしょうね・・。
    文面からも、それがよく伝わってくるようです。


    吉田小夏さんの作品は、以前青☆組さんので観ているんですが、その時は、扱う素材を大切に、自己主張を抑えて、どちらかと言うと薄っすらシルエットをかけたような印象・・。

    今回もアレンジされた吉田小夏さんの奥ゆかしさ、豊かな才能が、とてもよく感じられます・・。

    素敵な作品にめぐり合えて、良かったですね・・。

    2009/06/11 00:37

    みささんにご満足いただけて、とっても嬉しいです☆
    今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

    2009/06/10 23:44


    coconuts>
    とっても素敵な舞台でした。観に行って本当に良かったと思っています。あんな素敵な舞台を作られて魅せてくれた事に感謝したいくらいです。ですから、帰りはとても至福なこころもちになってコンビニでビールを買って飲みました!(^0^)

    配役のお心遣い、恐れ入ります。キャストの実力も充分に堪能させて頂きました。
    たまたま、ワタクシの隣に座った見知らぬ男子からお声をかけて頂きまして、「726」のお知り合いだったらしく、開演前に楽しくおしゃべりさせて頂きました。「726」、次回もチェックします。
    そして、次回作も、楽しみにしていますね☆

    2009/06/10 11:41

    ご来場、ありがとうございました。
    レビューがとても詳細で、いつも興味深く拝見させていただいております。

    おかげさまで無事に、千秋楽を迎えることができました。
    全公演が無事に終了いたしましたので、作家の独断ではありますが、上演台本から配役を抜粋させていただきます。

    今回の俳優陣のお名前を、少しでも記憶に残していただければ幸いです・・。
    今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

    【登場人物】

    男1・・先生(壮年期)/ 父(Iの父)   照屋実

    男2・・I (原作の私)/ 先生(青年期)  鬼塚俊秀

    男3・・兄(Iの兄)/ K (Iの友人)/ 海辺の男  西地修哉

    女1・・静(先生の妻)/ 清(静の母・未亡人)  杉山薫(ナイロン100℃)

    女2・・英子(兄の嫁・妊婦)/ お嬢さん(静の少女時代)  高原コマキ

    女3・・お光(Iの母)/ お松(静の女中)/ お千代(清の女中)  ほりすみこ

    女4・・弥生(静の女中)/ 歌子(静の少女時代の友人)  大西玲子

    2009/06/10 02:46

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