賭博師・梟 ―Fukuroh 公演情報 劇団俳小「賭博師・梟 ―Fukuroh」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    日活アクションならば、小林旭と宍戸錠の競演かな
    まるで青年劇画誌のようなフライヤーのイラストに、「これは泥臭そうな舞台だな」と思いつつ、劇場へ。

    終戦から2年後の函館が舞台なのだが、とにかくいろいろ詰め込んだという印象。そして、熱さが泥臭い。
    それが、その時代設定と話の中央にある賭博に見事マッチしている。

    麻雀の卓上で繰り広げられる賭博なのだが、その見せ方がうまい。そして、2階建てのセットの使い方もうまい。

    年齢層が高そうな観客で一杯だったが、皆満足げだったのが印象的。客席の熱さも観劇にはいいスパイスということなのだろう。

    昭和の香りがする古くささも含めていい味だった。・・・大げさすぎる感じもね。

    ネタバレBOX

    熱っぽく争われる賭博が単純でいい、てっきりそういう賭博があるのかと思えば、オリジナルのものだと言う。
    丁半博打よりは駆け引きがありそうで、花札賭博よりは単純でわかりやすい。

    劇中で記者に説明するという体で、その賭博の深さなどを観客に説明するというのは、よくあるパターンだが、架空の賭博が本物のように立ち上がってくるのは、作者さいふうめい氏の培ってきたものの現れなのだろう。

    それにしても、時代と場所の設定からくる、ガンガン寺(ハリストス教会)、女郎屋、ヒロポン、戦争(函館大空襲、特攻、戦場)、アイヌ、さらに幕末の五稜郭の戦いと土方歳三までも詰め込んだのには脱帽だ。少々無理はあるが、いい感じではある。

    この雰囲気、男臭さは、何かと似ていると思ったのだが、それは日活アクションだ。
    ラバが小林旭で、フクロウが宍戸錠、そして2人が取り合う女を浅丘ルリ子が演じる感じなのだ(違うかな)。
    もちろん、そのときには、この舞台とは異なり、賭場に現れる小林旭はギター片手に歌いながらだし、後半には、他の女郎屋との撃ち合いがあるのだが・・・。

    しかし、主役の2人(フクロウ、ラバ)は、老獪な賭博師たちに見えたのだが、特攻の生き残り、兵隊として戦地に行ったということを考えると、20代半ばぐらいの設定なのだ。ところが実際はその倍以上の(?)年齢の方が演じていたので、若者の熱さを演じるためか、それが少々(かなり?)大げさな演技に見えてしまっていた。

    全体的には、演技はどうかなぁ・・と思ってしまうところは多々あったのだが、熱いレトロ感が楽しかったのでよかった。
    このパターンが3年続くとのことだが、この感じを期待したい。

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    2009/06/09 04:36

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  • コメントありがとうございます。

    おっしゃるとおり、なかなか面白かったです。

    この前の日にとくお組を観たのですが、ラスベガスのカジノでトランプ、しかもセットは2階建てということで、なんとなく似ていたのですが、もちろんコメディという意味でとくお組は面白かったのですが、博打の見せ方と緊張感はこちらのほうが一枚上手でしたね。
    コメディでは心臓破裂の緊張感はないのは当然ですけど・・。

    しかし、アニメがあったなんて知りませんでした。
    だから、あんな風にいろいろな要素が詰まっていたんですね。

    2009/06/10 03:06

    こんばんは~(^0^)
    ワタクシ、このお芝居、ひじょうに気に入りましたよ。緊迫したシーンなどの表現は実にリアルで、更に心臓破裂しそうになった兄の演技は絶妙でした。
    パイの仕組みも興味津々で、芝居もそうだけれど勝負ごとにのめりこみましたよ。
    ルールとか、金額の張り方とか、積みあがっていく金額にドキドキしました。
    まるで自分が張ってるような感覚になって、姐さん気分だした!(^0^)

    2009/06/09 21:05

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