満足度★★★
木目調の温もり
掌、舌など部分的に感覚をなくす奇病(?)が発生した町での物語、未来の寓話風だった初演を身近なものに改訂したとのこと。
その「しびれ」、目を背けたい現実からのプチ逃避であったり、対人関係における無神経ぶり(?)もしくは不器用さであったり、と比喩的なのが独特で、実はかなり耳の痛いネタであるのに綿でくるんだようにじんわり。(「真綿で首を絞めるよう」でもあるか?(笑))
また、音楽が舞台の上手手前に設けられた席でのグランドハープ生演奏で、その音色が温かく包みこむようだったし、装置もダークブラウンが基調の落ち着いたものだったこともあって、アンケートにあった「この芝居または劇団を一言で表せば?」の項目への回答は「木目調の温もり」。
そういえば全体的なトーンに SPIRAL MOON と通ずるものがあるかも?