満足度★★★
桜の園は、花見客で一杯の夜の上野公園になっていた
「桜の園」がミュージカル、いや妙ージカルになる、というだけでかなり期待して観に行った。
で、どうも、なんというか、桜の園は、まるで上野の山あたりにあって、そこでは花見客が大騒ぎをしていたような印象なのだ。
いろいろ面白そうな企みはあったのだが、未整理のまま全部入れてみました、と感じてしまった。
ただし、本当に「桜の園」が上野の山のような乱痴気騒ぎなっているならば、それはそれで面白かったのかもしれないが、統制のとれていない単なる大騒ぎのようだったのだ。
母親役の石村みかさんの健闘が特に印象に残った。台詞も歌の量もかなり膨大なのにもかかわらず、台詞も歌も踊り(のようなもの)も、思い切りがいいのか、とても良かった。
また、色々な役を演じていた鈴木智香子さんも、健闘していた1人なのだが、前に観た髙山植物園『天の空一つに見える』での、とても丁寧な演技と比べてしまうと、その良さを引き出せていなかったように見えた。
結局、桜は、日本的には、大騒ぎの象徴なのかな。
エネルギーだけは伝わった。