偽伝、ジャンヌ・ダルク 公演情報 アロッタファジャイナ「偽伝、ジャンヌ・ダルク」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    blue teamを観た。
    今回はナカヤマミチコがナレーター役。
    歴史的背景の説明が物凄く解りやすかった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    今回の芝居はジャンヌ・ダルクの物語なのだけれど、その歴史的背景も詳細にナレーターが説明するという念の入りようだったから、イングランドとフランスの関係がひじょうに良く理解できた。脚本家は本当に良く調べていて、だからこそ・・・あれもこれも芝居の中に取り入れたいと思ったはずだ。

    たぶん、これほどの世界観を演劇という媒体に押し込めるとき、2時間では収まりがつかないと思う。その位の情報量だったから、舞台は説明が半分、芝居が半分みたいな様相になり、総勢8人のキャストでの演技は、実質一人のキャストが複数の役を担う結果になっていた。役者は何役もこなすわけだから、役柄によって衣装をチェンジする暇が無いはずで、そんな理由からだと思うが衣装が普段着になってしまっていた。
    だから、観客は自分なりに、あの役はたぶんこんな衣装!と想像する他無い。役が変わる度に、ステッキとか帽子とか、スカーフとか小物を目印にして役柄を主張しても良かった気がする。それでもジャンヌだけは戦闘服を着ていても良いのになぁ・・。なんて思いながら観ていた。


    今回の芝居の焦点はフランス統一の為に犠牲になって処刑されたジャンヌではない。ジャンヌを処刑に追いやった人々やジャンヌを見捨てた人々のその後の心持ちと歴史的背景だ。
    だから、処刑された後のジャンヌの女神のような言葉は彼らに癒しを与え、のちにジャンヌは無罪だった。と証明するまでに突き動かされる。

    相変わらずナレーター役のナカヤマは存在感があって揺るぎない。
    そうして、ラトレムイユを演じた菅野貴夫(時間堂)の演技は舌を巻くほど見事だった。彼の表情、仕草、腰を90度に曲げての演技は絵本の中に登場するせむし男の風貌を思い出すに充分の芝居で、狡猾な悪徳商人が含み笑いをしながら利用できる相手に擦り寄っていくさまは、圧巻なのだった。素晴らしいです!菅野!

    今回は今までのカラーとは異色の風景を楽しめる舞台。

    2

    2009/04/13 16:45

    0

    0

  • はい。相当、綿密に調べ上げてあったから、それだけでも素晴らしいと感じ、同時に尊敬しましたよ。

    ええ、観客はジャンヌの物語なら衣装も中世さながらの衣装を連想しますでしょ?
    過去の作品が衣装に関して拘りがあったみたいだから、余計にそう感じました。
    しかし、もっと良く考えると何役もこなすキャストにその度に衣装のチェンジは不可能ですね。

    はい。ジャンヌの戦いのシーン、格闘はなかったですよ。ですから太刀さばきもなかった。

    ええ、本当にその通りですね。次回も歴史上の人物をもってくるのでしょうねぇ。
    ショパンとかシューベルトとかの音楽家を題材に取り上げて、音楽劇なんかも楽しいよね?(^0^)
    したら、おーじ、ピアノを奏でてあげたら?

    2009/04/14 00:44

    あぁ、レビューを読んでいるだけでも、とてもいい感じですね・・。

    とっても好きな時代背景ですし、精密に調べられて創られていると聞くと、益々興味がわいてきます・・。

    時代が中世ヨーロッパ、騎士道精神華やかなりし頃ですし、衣装が普段着のままというのは、ちょっと残念ですね。


    作品説明にもあったブログを読んで、てっきりジャンヌの英雄的孤軍奮闘ぶりに焦点を当てたストーリーと思ってたのですが、若干違ってたみたいですね・・。
    多くの味方に後ろめたい思いをさせた最期でしたし、それはそれで興味深いかも・・。


    それにしてもこの劇団、毎回余程こだわりを持って臨まれてるんでしょうね・・。
    作品に対する硬質な姿勢が感じられ、とても好感が持てます・・。

    2009/04/13 17:50

このページのQRコードです。

拡大