満足度★★★★
鑑賞日2019/05/29 (水) 19:30
座席1階
社会派演劇中村ノブアキが、会社のリストラ物語をベースに中国に食われる日本の技術など今日的な話題を盛り込んで仕上げた迫真の舞台。再演というが、自分は初めて見せてもらった。
女性の上司、親会社が買収された会社に送り込んできた人事担当が女性だったりという部分も世の中を映し出している。会社とは従業員にとってどういう存在なのか。社員それぞれの考え方や生き方、家庭の事情などで答えが変わるその問いを、サラリーマンが多いと思われる観客席に突きつける。
会社に必要とされる人材かどうか。一番決定的な部分だろう。そういうところを拠り所自分たちは頑張るのだと思うが、その会社という存在がきわめてあいまいなつかみどころのないものだということが、今更のように胸に響く。
何のためにこの会社にいるのか。あまり答えたくない質問をずっと舞台から突きつけられてきた2時間だった。