満足度★★★★
鑑賞日2019/03/12 (火) 19:00
座席G列5番
「ミスターマン」
神の創造の話から始まるこの物語は、トーマスの自意識の果てしない暴走の物語。
のんびりとした出だし出だしは、母親との会話、近所の人々との交流があり、そして自分が空を飛ぶ幻想に浸り、神の愛を強く感じる日常がある。ところどころにユーモアを交えた展開は、吃音ではない「フォレストガンプ」なのだが、途中から次第に様相が変わり始める。
劇中、カメラが彼自身や客席を背後に映したり、トーマスのアップを投影したり、天使や悪魔の群像を舞台一杯に展開する演出は、彼の自意識を混沌としたものとして印象付けるのに大変効果を上げている。
結構、クスっとする場面も多いのだけれど、大声で笑っておられた男女が最後列におられて、ちょっとなあと感じたのは事実。まあ、笑いのツボは様々だからねえ。