満足度★★★★★
赤狩りの嵐の中で、実際にあった魔女狩り事件を書いた古典的名作。後半の裁判のシーンから非常に緊迫感があった。「魔女などいない」というジョンの証言が通るのか、大衆を煽る少女アビゲイルの証言が通るのか。二転三転していく。
真実の証言をしながらもどうにもならないとわかったとき、アビゲイル側にくしていくメアリーなど、様々な人間のありようを浮かび上がらせていく。保身に入る人、両親に苦しむ牧師、そして主人公ジョン。奪ってもう前ない人間の尊厳が浮かび上がる。
若い俳優たちの熱演で、非常に迫力ある舞台だった。たとえ無名でまだキャリアは浅くとも、この舞台においてはみな、唯一無二の存在だった。3時間20分(15分休憩)