ロミオとシラノとジュリエット 公演情報 CAPTAIN CHIMPANZEE「ロミオとシラノとジュリエット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    単なるパロディなんかじゃないぞ!
    初日、2列目で観劇しました。
    「観たい」に、「ロミオとジュリエット」という永遠の恋人たちの名前のどまんなかに「シラノ」の名をもぐりこませるとは大胆不敵!と書いたのですが…観劇前の印象はそういう訳で、原作のパロディで笑える系なんだろうな、というイメージでした。その通り、人間関係をちょっとずつ変えたりと整理されつつ、微笑ましい感じでスタート。…ちょっと演者の力量に差が感じられるなぁというのと、すべりがちなギャグもあるにはありましたが。
    いやはやでも、物語が進むうちに、なんとまぁ巧妙に二つの名作のストーリーを絡ませて破綻なく…いやいやそれどころか、おおーっそれって納得出来る!目からウロコ!的ないろいろな肉付けまでされて、おおっこれは見事に観応えたっぷりな力のあるオリジナルな作品になっているではないか!とジワジワ感じてきました。
    衣装やセットにも工夫がこらされていて、休憩ナシの2時間20分、飽きずに感動をいただきました。
    以下、ネタバレにて。

    ネタバレBOX

    シェイクスピア原作では、ふたりの愛の成就のために奔走し、運命のアヤでふたりが命を落とした悲劇的結末を迎えて自責の念に苦しむローレンス神父様。その彼を悪役に据えた脚本には、おもわず唸りました。そもそも、なぜ神父が人間を一時的に仮死状態に出来る薬なんか持ってたんでしょうという不思議。これまでいろいろな演出の「ロミオとジュリエット」を観てきながら、その不思議をスルーしていたなぁというのが目からウロコでした。もちろん、神父役を演じた役者さんがものすごく演技巧者で、表情や仕草が見事だったからでもあるのですが。
    他、マキューシオ役の方も、巧いなぁと思いました。
    ロミオ役、シラノ役の役者さんもそれぞれキャラクターに合った感じで巧かったのですが、うーん、女優さんが演じる違和感は終始…。もっと男女がごちゃまぜとかならともかく、そのおふたりくらいだったので(子ども役は除き)。ロザラインというキャラをおかまにしたのも、ロミオ・シラノを男優さんが演じればこその面白みとしてイキたのではないかと思うのですが。

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    2009/03/26 17:16

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