雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた 公演情報 流山児★事務所「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    清水邦夫が82年に書いた戯曲。
    戦争の傷を抱えていきる人々と、戦後の左翼運動で挫折した若者たち へ捧げるオマージュだった。

    青春の愚行と情熱のシンボルともいうべき、「ロミオとジュリエット」を、戦争とたたかいに身を投じて夢破れ、寂しく老い た女たちが演じる。見事な換骨奪胎による戦争と戦後の男たちへのエレジーだった。

    舞台には本当に30人もの女優があらわれ、圧巻。その最初の勢揃いの場面は、女子校の同窓会さながらの心地よい騒がしさであった。ロミオの登場が二転三転する展開が見事で、とくにかつての男役スター役の伊藤弘子と、その妹(実は…)役の、坂井香奈美が良かった。歌と音楽も劇とピタリあって、一層感動を深めた。

    久々に見た骨太にして猥雑、リアルにしてイデアルな芝居だった。

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    2019/02/05 09:15

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