東京ノーヴイ・レパートリーシアター 公演情報 TOKYO NOVYI・ART「東京ノーヴイ・レパートリーシアター」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ワーニャ伯父さん
    年老いた大学教授の荘園を舞台に、教授がこの荘園を売りに出す提案をすることで引き起こされる騒動を描いている。チェーホフ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ここの劇場は本当に間近だから、観客というより、一緒にお茶を飲みながらそのテーブルに座っているような感覚に囚われる。こんなに狭い空間でのセリフだから、役者は大声を出す必要は無く、ごくごく自然に話す。

    舞台もセットも衣装もシンプルだけれど、舞台の荘園を感じさせる空気はきちんと作られており、出演者もその雰囲気を醸し出す。

    人生をかけて経営に従事してきた領地を売りに出すことを提案されて激昂したワーニャが生きる意欲を失い、絶望して自殺を企てる。のが本編だが、この自殺を企てる部分は削除され、優しいワーニャ伯父さんに演出を変えてるところは、この芝居の優しい流れに視点をおいたのだろうか・・。

    教授の娘である不器量なソーニャが自身の失恋の痛手をこらえながら、生きる意欲を失った伯父ワーニャを優しく慰めるという結末。

    「憎しみとか不平とかは世の中を滅ぼすわ、私たちは不幸だったけれど、自分の人生が自然と終わってしまうまで、我慢して生きましょうね。いつまでも続くなが~い長い夜だけれど、この命が続くまで辛くても辛抱して生きましょうね。そうして・・・やっとあの世にいけたら、その時は二人でこうやってお茶を飲みながらひと息つきましょうね・・。」

    ワーニャは残された人生を耐えて生きていかなければならず、そのワーニャをソーニャが懸命に、必死に、生きることへの説得を語りかける幕切れのセリフは、最も美しいセリフです。

    この舞台、ちょっと暗い照明といいカラーが感じられないのはワザとなんでしょうか?この回は、役者のセリフの噛みが目だって、ちょっと劇中に入れなかったなぁ。それでも、チェーホフ独特の空気感は堪能できました。

    テレーギン役の岡崎、相変わらず凄いですね。脇役としての存在感は類をみない・・。素晴らしいです。




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    2009/03/18 21:55

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  • はい。素敵な空間です。おーじもいかが?金曜日も公演していますよ。アンケートは得意でしょう?(^0^)

    ソーニャの美しい言葉のセリフに感動できるはず!

    そっか・・確かにロシアのイメージってアメリカのイメージとは真逆ですね。
    なるほど・・。

    2009/03/19 00:48

    一緒にお茶を飲みながらそのテーブルに座っているような感覚・・・。
    こういうのって、いいですね・・。

    劇場だと、後列の観客まで声が届かないといけないので、(別に激昂してない場面でも)どうしても大きな声を張り上げて、という感じになりますけど、普段日常の生活で、あんなボリュウムで会話する人なんていないでしょうし・・。

    とても自然な感じの情景なんでしょう・・。
    ストーリーも、何だか優しくなれるような感じでいいですね・・。

    アメリカのミュージカルやコメディと違って、ロシアの文芸作品なんかですと、どうしても少し落とした位の照明の方が合うんでしょうね・・。
    それはそれで、深みがあっていい雰囲気かも・・。

    2009/03/18 17:02

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