満足度★★★
マッチ棒の踊り
劇団四季って、C席とか立ち見で¥3150の席を用意してくれる
姿勢が、とても素晴らしい。
ほら、リピーターで見る作品は、芝居の雰囲気だけ感じたいとか、
曲だけ感じたいってだけの時も多いじゃない。
「とりあえず確認して、興味を持てば、良い席で見る」ってのも
出来るし。
東宝は、まだあるけど、最近のホリプロやフジテレビの作品、
ジャニも含めて、安い席がない。
いきなり海のものとも山のものとも分からない作品に
1万円はねぇ、最近じゃぁ「モダンミリー」も「ブルックリン」もこれで挫折。「トミー」「タイタニック」「スウィーニートッド」なんかも
正直痛かった。
そうなると安心して見れる作品にお金を出す→再演ばかりになる、の
悪循環になると思うんだけど。
それはサテおき・・・
ダンスとシュールさが魅力な「コンタクト」
劇場が一体感となってスウィングしようって気持ちにならなきゃいけないのに、この舞台との遠さは席のせいだけじゃない。
感じたのは
劇団四季だけじゃないとは思うけど
出演している役者さん達が、みんな同じような背格好なんだよね。
顔がちっちゃくって、スレンダーっていうか細くって華奢で色白で、
真面目そうで誠実そうな顔で、身体に凹凸がないっていうか
こう、色気がないんだよね。
みんな、マッチ棒みたいな役者ばっか。
無個性すぎて、こういった作品は、溢れ出る色気が
ステージからムンムン出てソウルフルな雰囲気を感じる、
楽しむモノだと思うんだけど。
単一民族国家だから、ブロードウェィのように
肌の色の違い、骨格の違い、表情の違いのある
役者を揃えるのは難しいけど、それでも、年齢に幅を広げるとか
体型に幅を広げるといったアレンジがあればいいのに。
ゴージャス感もないので、シンプルな作りで
知恵と手間はいっぱい使って、全ての小道具はピカピカ、
舞台転換も早く効率的、でも安っぽい。
重厚さがないだよねぇ。
それと、やけに多いアジア系の役者さん達、
中国雑技団あがりの人たちだから、クルクル踊っていると
出稼ぎダンサーがいっぱい、ここはサンリオピューロランド?
って感じになる。これも安っぽさのひとつだよなぁ。
キャッツのようなコスプレ作品ならともかく
こういう素顔が出る作品で、中国人、韓国人キャストは
いけません。
それでも2時間、楽しく飽きずに見れたのは
作品の力、ダンスの振り付けや舞台構成は見事です。
さすがトニー賞、立派です。
役者じゃ金は払えないけど、作品には払えます。
ステージ近くで見たら、もっと迫力あるかな。
とりあえず年間10本以上ミュージカルを見ている人(宝塚除く)は
チェックしておく作品と思います。