満足度★★
鑑賞日2018/04/22 (日) 13:00
かなり、観るのをためらわれた作品。
だいたい、SF作品というのは舞台にするとやけに陳腐になる。
まず、舞台転換をする必要が多いのに、舞台装置も大掛かりになりやすく、ますます展開が鈍重にな悪循環が生じるし。一方で、展開しやすく舞台上を簡素にしようとすると、今度はイメージがしずらく、何が何だか訳が分からなる。
「1984」も、この傾向に陥ったかな。
本国やアメリカでは、なにやら称賛を受けた舞台だということで、結局は観ることとしたのだけれど、不安はあった。
1.ビッグブラザーという抽象的かつ絶対的な存在をどう表現するのか?
2.故大杉漣氏は、どの役をするの?(割とまじめに、当てはまるような題材絵は二と 思ったから)
3.1984年という四半世紀昔前の話をどこでどのように未来として描くのか?
2は残念ながらというか、代役になってしまったけれど、だからといって、大杉さんがこの役をやっても、それほど魅力的になっただろうかというと疑問。
3は、1984年というと陳腐にしか感じられない年代を、さらなる未来からテキストとして読み起こすという構造をとることで、それとなくクリア。
やはり問題なのは1か、だーって全然怖くないんだもの。全体主義、管理主義が。
確かに拷問のシーンはあったけれど、そこだけで見せてしまっているから、追い詰められ感がない。だから、不気味さがないままに、淡々と話が進んでいき、ひどい抑圧社会なのに、割と主人公たち、すらすらと好きなことやってんじゃない、と思えてしまう。それというのも、ビッグブラザーがいるいると言うだけで、えっどこに?となってしまうから。
SFの舞台というのは、ある意味、SFスリラーとしてしか作れないのかな。それとも、
国立劇場や歌舞伎座のような、回り舞台やせり上がりでどどーんと未来や異世界を見せるしかないか。