メガネに騙された 公演情報 箱庭円舞曲「メガネに騙された」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    村八分!
    農村特有の人間関係、同調しないと生きられないさまの描写が現実的でエグイ。

    以下はねたばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    開演後、すぐに舞台セットが動く。
    うきゃー、なんかありそう、楽しそう!ってな感情になるわけだ!
    実はこんなちょっとした工夫がワタクシの心をくすぐるのだ。


    舞台は栃木県芳賀郡市貝町・新規就農支援センターでの出来事。

    都会から離れて就農しようと訪れた人達を就農センターで宿泊させながら、農協の職員や、押し売りらが就農に勧誘し、就農の為の耕運機やら、土地やら、家やら、浄水器やら、鍋やらをここぞとばかりに売りつけていく。就農者はあれよあれよといううちに支援金まで使い果たし、借金もしてしまう。

    生き馬の目を抜く、とはこういうことだ。(^0^)

    やがて、田舎特有のものの考え方、うちもお隣さんに合わせます。みたいな環境も露出していく。特に田舎の人たちは自分達と意見の違った人や個性の強い人を受け入れない気質が強い。(無意識の悪意)
    つまり、誰かから嫌われると石をぶつけられるほどの大人気ない村八分の餌食となってしまう感が強い。

    グリーンツーリズムなんて言われて久しいが、農村で生きる最大の難関は農業ではない。そのがんじがらめの体質にある。しかし、その体質があったからこそ、田植えに使用する為の共同の用水路や、共同の稲作機械で農業を上手く機能していた歴史も在る。

    また一方では子供の罪に親を連座させたり、兄弟を連座させたりして、村八分に追いやる。ニンゲンと言うのは永遠に一本だちしない、できない生き物だというのをまざまざと見せ付ける。

    またすっかり地元に根付いた就農者の作った葱を地元の野菜では売れないからと「下仁田産」のシールを貼って販売しようと策略する農協側。面倒を起こさない為に農家の人達やその周りの人達と妥協しながら生きる事に流されてしまう就農者。



    案外面白いです。コメディの要素もあって展開は速く飽きさせない。
    ミミズを食べるシーンなどあってホラー的な要素も!(^0^)



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    2009/02/23 15:25

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  • おーじ>
    田舎って、特に農村はそんな傾向があるよね。

    ここの脚本家って現地に取材に行ってるのよね、素晴らしいです。脚本家の人たちって案外、みんな取材に行って、きちんと練り上げてる。
    今回も富豪の息子が知能が低い人物だったけれど、案外、土地持ちの家の息子とか、名士と言われる家の子にそんな子がたまに居るのよ。それって、お家の財産を散らさないように、昔は親族同士(従姉妹など)で結婚させた為に血が濃すぎてそうなった、という歴史があるでしょう?
    日本の天皇もそうだったよね、親族結婚。

    ん(^^)今回のキャストも良かった!

    あ、そうそう、柿の玉置、今度「カスガイ」という劇団を旗揚げするのかなー?そのような紹介文があったから。
    是非、こりっちでちけぷれ、やって欲しいですわー(^0^)


    2009/02/24 01:48

    う~ん、なんだか怖いですね・・、こうゆうの・・。
    それこそ義理と人間関係でがんじがらめ、自分だけ我がままして、というのは許されないんでしょう・・。

    それにしても意外だったのが、この劇団の作風の幅広さ。
    前作、広告業界を描いた作品がいかにもスマートで都会的な印象がありましたけど、こんな作品も手がけるのですね・・。

    どんな分野の作品でもそれなりに素敵な作品に仕上げてくるのは、やはり力量ある劇団なんでしょうね・・。


    2009/02/23 16:57

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