満足度★★★
静かで地味,人間の表裏,心の葛藤を描く。馬渕英俚可さん、めあてで。
あの「人形の家」のイプセン作だからではなくて、好きな馬渕英俚可さん、カッチャンこと勝村政信さん出演なので鑑賞。
夫婦と妹の3人については、常に裏がありそうな油断ならない展開。
終始、ほんとうに次々に会話だけで進行し、会話している間にその流れの中でいつの間にか考えが変わっていく。
夫の帰宅という滑り出しからは、とっても以外な結論に至ります。
やはり、社会的な格差・階級についての話だったのでしょうか。
カッチャンの澱みなく滑らかな演技は、最初は善良で、しかし次第にかすかな冷たさ異常さを感じさせていくうまさ。
とよた真帆さん、馬渕英俚可さんも時々見せる内面が怖い。
そしてお二人とも、なまめかしい美しさ。
一番のインパクトは、もちろん?鼠ばあさんのマメ山田さんでしょう。
非常に重要な役でありながら、妙な気負いや感情は一切なく冷静な態度。
すっごく静かで地味ながら、いずれも一筋縄ではいかない登場人物たちの会話のぶつかり合い、内面の葛藤が面白い作品でした。